たくちゃん号(KV3サンバー)
・ミッション組み立て
メタロンできれいに洗ったので組んでいくぞー!
まずは目的だったオイルシールを圧入。
右が新品。はずした古いやつはダストリップがボロボロ。
ダストリップが外側に向くようにセット。
コの字型になってるんだけど、 コ ←この面がダストリップ側。
空気に触れる側がダストリップ側になるように組む。
ソケットをあてがってプラハンでコンコンと軽く叩いていれていく。
ソケットは27ミリ。
オイルシール 8060719040 320円
次にボールベアリング。
右が新品。特に問題はないようだけど交換。
圧入しやすいようにサイド部にCRCなどを薄くつけておくといい。
今回は万能グリスをケース側にも塗っておいた。
ベアリングの向きは刻印が上(ミッション内側)へくるようにして打ち込む。
こちらもプラハンでコンコンと。いや、バシバシといったほうがいいかw
36ミリのソケットがいい感じ。
圧入が終わると2mmぐらいもっこりはみ出る感じになる。
ハウジングとツラにならなくて正解。
ちょうどベアリングの側面部分がすっぽり入る形になる。
ボールベアリング 806220080 910円
もうひとつのニードルベアリングも圧入。
と、その前にオイルガイドをいれておく。これにもグリスを薄く塗っておく。
ベアリングは32ミリのソケットをあてがって圧入。
こちらのベアリングもツラにはならない。
ベアリング圧入後、ニードルベアリングテーナ(プレートみたいなの)をつける。
こんな感じに。締め付けトルクは1.0±0.075kg/m
真上から見た時にほぼ真ん中になるように微調整する。
ニードルベアリング 806424070 2610円
オイルガイド 35211KA000 130円
続いてサイドシールを交換。
古いサイドシールは打ち抜いて、新しいサイドシールを打ち込む。
内側がツラになるようにセットする。
微妙な加減なので結構大変。
32ミリのソケットがちょうどよかった。
反対側も同様に交換する。
今回は武蔵オイルシール製を使用したので、左右とも同じもの。
純正部品の場合は左右で品番が違うので注意。
オイルシール 806727030 806727040 各420円
(武蔵オイルシール製 S6514)
次はデフを装着。
デフです。サイドベアリングを交換してやりたい気持ちはあるけど・・・特に問題なさ
げなので再利用。
参考までに品番と値段。そんなに高くはない。2個必要。
ラジアルボールベアリング 060162070 920円
デフを観察。ピニオンギアを見てみると完全にオープンデフですな。
デフロックにしてやろうかと一瞬思ったけど、メインは街乗り。いらないよね・・・w
フランジをテープで保護。両方やる。
こうすることでオイルシールにキズをつけなくて済む。
デフを入れる際、サイド部のワッシャーを忘れずに。
グリスを塗ってつけておいた。
デフを入れたらオイルシールが変形していないかチェック。
ワッシャ 8060719040 70円
問題ないようであれば次はギア類をつけていく。
インプットシャフトの先端もテーピング。
続いてリバースシフタレバーを取り付ける。
単純にはめるだけ。向きとグリスを塗っておくのを忘れずに。
そしていよいよ、カウンターシャフトとインプットシャフトの組み付け。
抜いた時と同様、2本のシャフトと1-2フォークロッド、3-4フォークロッドの合計4本
を同時に入れる。
コツがわかれば結構簡単に入るんだけど、そのコツがわからないうちは苦労する。
コツは先にカウンターシャフトととフォークロッド2本を浅くセット。
そしてインプットシャフトをギアの歯を合わせながら入れて最後に4本を左右に
揺さぶるとスコン!と入る。
この時、カウンターシャフト位置が少し低くなるのでギアを回さないように。
キズだらけになっちゃうぞ(´・ω・`)
続いてリバースアイドラシャフトを取り付ける。
シフタレバーを溝にはめ込みつつシャフトのスプリングピン位置を合わせて差し込む。
ギアはフリーになっているはずなのでかみ合うことはない。
5-Rフォークロッドを取り付ける。
内側にプランジャ(錠剤みたいな金属製の部品)があるので入れ忘れないように。
この際、3-4フォークロッドを少し持ち上げた状態にしておくと入れやすい。
差し込めたら根元のシフタレバーとの結合部をクレビスピンでとめる。
組みあがるとこんな感じ。
フォークロッドにある切欠きが水平方向に合うように位置調整しておく。
クラッチハウジングとケースとの合わせ目には液体ガスケットを塗っておく。
スリーボンド1215相当。
当然ネジ穴より内側に塗る。
こんな感じで塗れていればOK。
素早くトランスミッションメインケースをかぶせる。
各シャフト、ロッドの位置合わせが絶妙なので少しずつ慎重にかぶせていく。
締め付ける順番は1〜13の順で2〜3回に分けて。(この写真だけちょいと大きめw)
締め付けトルクは2.5±0.2kg/m 液体ガスケットがムニュっとはみ出てくることを確認。
はみ出ていればシールするには十分と判断する。
インプットシャフト側にワッシャーを置く。
ケースとほぼツラになればOK。 正確には0~0.2mmになるよう調整。
ツラにならなければベアリングまでの深さを計測し、ワッシャーを減らしたり増やした
りして対応する。
整備書には
0.2以下はワッシャーなし。
0.2~0.4はワッシャー1枚
0.4以上はワッシャー2枚
となっている。
メインシャフトにスナップリングを装着。ガコガコ動くので上にひっぱった状態で装着。
ケースをつけた状態でもメインシャフトは上下にガコガコ動く。
このガタが先ほどのギアのかみ合い位置のズレ。
ひっぱった状態で正しい位置になる。
最初はこのことがわからなくて位置が合わない!!って悩んだ・・・・・w
こんな感じでギアを入れておくと上に浮いてくれる。
ただし、力を抜くと元に戻るのでこのテンションを維持できるよう針金等で固定して
おくと作業しやすい。
何もしないとリング溝が見えないんだけど、持ち上げると・・・・
リング溝があるのわかるかな?
スナップリングプライヤーは使わずにピストンリングを入れるようにしていれた。
リテーナプレートを装着。締め付けトルクは2.5±0.2kg/m
ミッション組み立てその2へ続く。