ブロック分解

たくちゃん号(PS13シルビアK’s)

・シリンダーブロック分解

シリンダーブロック側に何か原因があるのかと思いバラしてみることに。
ヘッド同様部品交換は基本的にせず掃除して組みなおすだけ。
特に水経路が詰まっていないか入念にチェック。
タービンラインにもちゃんと水が流れてきたので問題ないと思われる。

オイルパンを外してどんどんバラしていきます。
途中写真を撮り忘れてしまってほとんど写真がありません。

そんなこんなでピストン取り外しました(笑)
ピストントップは多少ススけてるけど、サイドスカート等に問題はなくきれいなもんでした。ただ、ピストングレードを1つ間違って組んでました。
3番グレードのところに2番グレードを組んでました。実質的に2番グレードの方が細いピストンなので問題はないと思います。クビ振ったり抜けてる感じもなかったし。
なので1本だけピストンを組み替えます。
コンロッドとピストンリングは再利用します。

こちらも秘蔵のストックから条件に合うものを選びます。
一応グレードだけでなく重量も合わせます。

左が外したピストン、右がこれからつける3番グレードのピストンです。

ピストンピンを外します。まずは両端のスナップリングを外して・・・。

ヒートガンで温めてピストンピンを抜いてコンロッドと分離します。

はい。分離できました。T&Q特製ピストン定食850円です(笑)
同様に新しいピストンにコンロッドを取り付けていきます。

まずはスナップリングを片方だけつけておきます。

ピストンのフロントマークとコンロッドのオイル穴を合わせます。

ヒートガンでピストンを温め、ピストンピンがスコっと入ったらもう片方のスナップリングを取り付けます。
当然、ピストンリングも組み替えます。再利用だけど。
綺麗に掃除して下のような感じで組みます。
ピストンリングプライヤーは使いません。


こんな感じでまわしながらはめていきます。

反対側はこんな感じ。少しずつピストンのミゾに入れていく感じ。
力は必要ないです。コツがわかればくるんと回す感じで装着できます。

こういうリングコンプレッサーも持っているんだけど、使っているとリングを折ってしまいそうで怖い・・・・。ビビりなので手で感触を確かめながら組んでます。

ロッカーアーム

たくちゃん号(PS13シルビアK’s)

・ロッカーアームのキズ

ロッカーアームにキズがついているのを発見。(右がキズあり)
良品と入れ替えます。

対するカムの方にもキズがついてました。

1500番のペーパーで軽く磨いたらほぼ消えたのでヨシとします。

ロッカーアームとラッシュアジャスターを取り付けずにカムを置いてみました。
ひとまずヘッドはこれで完成。次はブロックをやります。

シム調整

たくちゃん号(PS13シルビアK’s)

・シム調整
ロッカーアームのシム調整をします。
ラッシュアジャスター式なのでシム調整は不要と思われがちですが、最低限の調整は必要になります。
-0.025mm≦A-T≦0.025mm (A・・シムガイド、T・・シム)
整備書にはこの範囲が指定されています。
ここをおろそかにするとロッカーアームが飛びやすくなる気がします。

まずはマイクロメーターで手持ちのシムの厚みを計測して分類します。
1個300円ぐらいするので買うと何気に高くつきます。廃エンジンから取っておくのが吉です。


ミツトヨのダイヤルゲージとラッシュアジャスターを改造したSSTで計測します。

SSTは不要になったラッシュアジャスターを分解してこれを利用してやります。

フランジ付きナットにボルトを差し込んでセンターを出しつつ万力で圧入。
この時ラッシュアジャスターを少しバーナーであぶっておくと割れにくくなります。(実は1個割っちゃった・・・)

圧入後、周りをハンダ付けしてできあがり。
こいつにダイヤルゲージをつけてラッシュアジャスターの穴に差し込んで計測します。

こいつをんな感じにシムガイド中心の高さを計測して・・・0.75mmと出ました。
ひとまずこれが基準値。

シャフトをくるんと回してシム側の中心を計測。
この写真では0.75mmとなっているのでほぼゼロ。完璧!
つまるところ、両方を計測して数値の差ができるだけゼロになるようにシムの厚みを変えていくという作業になります。
ちょっとしたガタがあると0.025mmなんてすぐ変わってしまうので一定の力で引っ張っておく、何度も計測するということを心がけてできるだけ差がないように。時折ゲージの取り付けネジが緩んでいたりすることもあるので入念に。
これが地味に大変な作業で・・・・。
運よく手持ちのシムだけで事足りました。
足りない場合は分厚いシムをオイルストーンなんかで地道に削って薄くしていくしかないんで助かりました。

我が家の宝物。この中から条件の合うものを選んでいきました。

ラッシュアジャスター

たくちゃん号(PS13シルビアK’s)

・ラッシュアジャスターエア抜き
ラッシュアジャスターのエア抜きをします。

取り外してからはオイルの中にラッシュアジャスターをどぶ漬けして保管していました。
縦に置いて、先端の穴に針金を入れて中のプランジャーを何度も押します。

針金はゼムクリップを伸ばしたものがちょうどいいサイズ。

ひたすらツンツンしていくとエアがプクプクと出てくるのでエアが出なくなるまで繰り返します。

エアが抜けたらオイルからは取り出さず、縦に立てた状態で保管します。
なんかエイリアンの卵みたいですなぁ・・・・。

バルブ組み立て

たくちゃん号(PS13シルビアK’s)

・バルブ組み立て
ステムシールを装着したのでバルブを組んでいきます。

バルブ下のワッシャーを忘れずに。写真の左側はワッシャー置き忘れています。

全部組んだあとに1個余ったワッシャー・・・・。
どこにつけ忘れていたのか分からないので全部バラすはめに。
しっかり確認するようにしましょう。
バルブスプリングです。線間が短くなっている方が下になるように組みます。
バルブスプリングコンプレッサーでリテーナーごと圧縮していきます。

そしてこのクソ小さいコッターを入れます。
広い方が上です。

グリスを塗ってピンセットなどで取り付けます。
コッター間の隙間が左右で均等になるように気をつかいながらバルブスプリングコンプレッサーを戻していきます。

隙間が同じぐらいならOK!
こういうのはダメです。やり直し。
16本、全部組みました!