エンジンオーバーホール その10

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たくちゃん号(PS13シルビアK’s)

・エンジンオーバーホールの続き
チマチマと空いた時間に作業しています。なかなか進まないんだけどね・・・。
ピストンやコンロッドなどの内部パーツは灯油やメタロンMなどでに洗浄済。

この洗浄が時間かかるんですわ・・・・。組むのが1なら洗浄9みたいな。
作業も地味で心が折れそうになる・・・。レポートで書くとテキパキやってるように見えるけど、実際はダラダラ・・・とやってます。

今日はブロックを組んでいきます。

エンジンブロックを組む前におもむろにウォーターインレットパイプから取り付けてみた。
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ココはサーモスタットが入っているところ。
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サーモは新品。でも純正は高いので社外品(笑)。76.5度開弁タイプ。特にローテンプではないやつをセレクト。
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サーモをセット。エアプラグが真上に来るように取り付ける。
これを間違えるといつまでもエアが抜けなくなっちゃう。
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パイプ側に液体ガスケットスリーボンド1215を塗って・・・・
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えいっ!どっきんぐ!
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次はウォーターポンプ!
もちろんウォーターポンプは再利用。
サビてるけど気にしない。
こっちも液体ガスケットスリーボンド1215を塗ってドッキング!
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ついた!
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次はオイルフィルターブラケット。
15066-5E510というOリングが2個必要。
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ココにはまる。凸側をブラケット側へ。
指定はないんだけど、漏れ対策として液体ガスケットを回りにうっすら塗る。
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ついた!プレッシャースイッチもつけておいた。

次はクランクシャフト。
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曲がり修正およびラッピング済のS15クランク。
元のS13クランクがダメになっていたわけではなくて、たまたま、ラッピング済のものをストックで持っていたので使ってやろうと思って。
ということで、このクランクとブロックにあったメインメタルを用意。
クランクに書かれている刻印とブロックに書かれている刻印をメモして対応表に照らし合わせる。
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ブロックの刻印はココ。12122。
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クランクはココ。11211がそれ。1111はコンロッドベアリングのグレード。
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クランクメタルは7種類用意されていて、
12207-60J00 STD0  12207-60J01 STD1  12207-60J02 STD2
12207-60J03 STD3  12207-60J04 STD4  12207-60J05 STD5
12207-60J06 STD6
となっている。クランクは一箱で2枚入っている。全部で5個必要。
今回はSTD1が2個、STD3が3個となった。
ブラックメタルやニスモメタルなんかもあるけど、おれは純正でいいです。←ヘタレ
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箱ごとおいてみた。前側から1・3・1・3・3。
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グレードはペイントの色でも識別できる。
STD0黒 STD1茶 STD2緑 STD3黄
STD4青 STD5桃 STD6なし
写真のメタルは茶色なのでSTD1となる。
メタルの新旧比較。
真ん中が古いメタル。
古いのもオイルのコゲたような痕はあるけど、地金が出ているところもなく、比較的状態はいいほうだと思う。
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メタルにはオイル溝があるやつとないやつとがある。
オイル溝があるほうがブロック側へつく。ブロックのオイル穴とメタルのオイル穴の位置が合うように置く。
ブロックとメタルの背面はしっかり脱脂しておく。
写真はエンジンフロント側から。オイル穴はインマニ側にある。
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拡大するとこんなかんじ。
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クリアランスを計測するのでオイルや組み付けペーストなどは塗らずにクランクを置く。
置く前にエアブローをしっかりして異物をかみこまないよう入念にチェック。
当然だけど、絶対に回してはいけない。
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5年ぶりに登場のプラスチゲージ。
サンバーのエンジンをオーバーホールした時以来の登場。
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短く切って前後方向にセットする。5か所全部にセット。
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クランクキャップにもメタルをセット。ブロック側同様背面は脱脂して、ペースト類は塗らない。
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キャップをゆっくりと置く。
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クランクビームを取り付けて真ん中から数回に分けて締め込む。角度締めもある
当たり前だけど、トルクレンチを使って組んでいく。角度締めの時はスピンナーハンドル。
以下、S13整備要領書より抜粋。
①3.0±0.3kg-mで締め付ける
②ボルト頭・ビームに合いマークを付ける(白ペイトなど)
③75度+5度-0度で締め付ける
④0kg-mまで完全に緩める
⑤3.6±0.3kg-mで締め付ける。
⑥ボルト頭・ビームに合いマークを付ける(白ペイトなど)
⑦45度+5度-0度で締め付ける

こんな感じにボルトの頭にマーキングして・・・

アングルゲージをセット。ブロックにひっかるようにしておく。

ちょうど引っかかってトルクが発生する手前を0°にセットしておく。

グググ・・・と締めていく。絶対に戻さないように一定方向だけに力をかける。
この時は75度+5度-0度の時なので、75~80度以内まで締めた。

結構気合入れて頑張らないといけない。誰かエンジン支えてて・・・。

10本のボルトの向きがだいたい同じになっていればOK。

締めたボルトを緩めてキャップを取り外すとプラスチゲージがこんな感じにつぶれている。

プラスチゲージのパッケージにプリントされている定規をあてがってクリアランスを測定。
この写真はほぼ0.038より、気持ち狭いじ幅かな~。
基準値は0.004~0.022で、許容限界が0.050。
5カ所全部測定して、おおよそ0.038より広く0.051より狭いという結果だった。
少し広めではあるけども、0.050まではいってないだろうし、年間走行距離が2000キロいかないし、使用目的を考えると、オイルクリアランス広めにした方がいいんじゃないかなと思ってこのままいくことにした。広めの方が軽く回るしw

一度クランクを取り出して、パーツクリーナーでプラスチゲージを除去して、今度はメタルに組み付けペーストを塗って組み付ける。

スラストベアリングも新品に。純正社外ってやつですな。Amazonで500円でした。

スラストベアリングもグリスを塗ってぺたっと装着!

クランクを置いてさらにペーストを塗る。

クランクキャップ側のメタルにもペーストを塗る。薄くていいのでしっかりと。

ベアリングキャップをセット!
先ほどの仮組みと同様にベアリングキャップボルトを締めていく。

角度締めするときはこんな感じでつっかえ棒をセットして回します。

クランク組めた!ちょっとだけくるくる回してみた~うん。いい感じ!
次回はピストンを組んでいきます~

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