車速パルス変換回路 +おまけ

written by ms
(LAST UPDATE:2006.02.23)
 

S13やS14にS15のメーターや6MTを移植する際の車速パルス信号の違いの問題を解消する為の変換回路です。
※本サイトQ&A掲示板でのやり取りで出来た回路図等の情報をまとめたものです。

これらの回路はまだ未検証の部分も多く残っていますので、使用される場合は自己責任でお願いします。この回路が原因でこうむった不利益等は当方では保証いたしかねます。
 

[ 目次 ]

・後輪ABSセンサでS13、S14、S15スピードメーターを動かす

・MT車にエンジンスターターを安全に取り付ける (おまけ1)

・PS13、S14にシフトランプを付ける (おまけ2)
 

[ 車速パルスの仕様 ]

整備要領書

S13 交差コイル式16パルス 170Hz(60km/h時) 交流 0Vrms〜10Vrms
(速度に比例)
S14 交差コイル式 8パルス 85Hz(60km/h時) 交流 0Vrms〜10Vrms
(速度に比例)
S15 交差コイル式72パルス 765Hz(60km/h時) 接点出力
(出力-アースが導通)
※S15のみ車速パルスは車速センサからではなく、デフの後輪ABSセンサ→ABS C/Uという流れでABS C/Uより出力されています。
 

[ 部品購入 ] 

部品は電子部品屋で購入して下さい。
近くにない場合は RSコンポーネンツ でも全部揃うと思います。
*無料のユーザー登録が必要です。
 

[ 工具 ]

ハンダゴテ、ニッパー、ラジペン、カッター、+−ドライバー、検電テスター が必要です。
あとは、ハンダ、線材、絶縁テープ、ケース、圧着工具、ギボシ端子も必要です。

 


 

後輪ABSセンサでS13,S14,S15スピードメーター
を動かす為の変換回路


S13やS14に6速MTを移植したり、
S13にS15ダッシュボードを移植した人の為の車速信号変換回路です。

[回路図]
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[ 配線作業 ]

ABSセンサからの線は2本あります。一本はアースに繋がってますので、アースじゃない方の線から信号を取り出します。(S14後期だと黄色い線)

S15メーターを動かす場合はS15 ABS C/Uか回路図の赤線内の回路を用意し、出力をS15メーターのパルス入力線(14ピン)に入力します。

PS13メーターやS14メーターの場合は回路図全部を作成し、出力をPS13ならPS13メーター裏側の抵抗R12[682]を取り外し、
ICの18ピンへ繋いでやる。
S14ならS14メーター裏側の抵抗R4[682]を取り外し、 ICの5ピン へ繋いでやる事で動くはずです。
 

[ 動作実績 ]

S14後期(ABS付き)にてこの回路を使いPS13、S14、S15スピードメーターを動かしました。
精度については、パルス変換回路にて 1.6%程度の誤差 がでます。

実際にテストした際も純正メーターに比べパルス変換して動いているPS13、S14メーターは2〜3km/hズレた値を指していました。
 

[ 備考 ]

PS13〜S15のABS付きの車が対象の回路です。
ABS無車の場合はABS付きのデフに交換しないと使えません。

S13もS14もS15もABSセンサの出力は同仕様です。
この回路を使う場合はS15 ABS C/Uは必要ありません。

ABS C/Uへ入るはずの信号を使うので、ABSが誤作動する可能性があります。
(S14後期の場合はABSへの悪影響は確認出来なかったですが、他車種だと判りません。)
 

使用した部品

型番 RS品番 単価
[オペアンプ] LMC6492AEN(or BEN) or LMC6482IN(or AIN) 310-919 @460
[デジタルIC] 74HC4040 317-2221 @96
[デジタルIC] 4089 503-6262 @260
[三端子レギュレータ] 7805 336-5653 @110
[トランジスタ] 2SC1815 198-0086 @85
[1/8Wカーボン皮膜抵抗] 330Ω 475-6498 @380
[1/8Wカーボン皮膜抵抗] 4.7kΩ 475-6684 @380
[1/8Wカーボン皮膜抵抗] 10kΩ 475-6735 @380
[半固定抵抗] 10kΩ 474-6996 @150
[電解コンデンサ] 10μF 475-8848 @14
[電解コンデンサ] 470μF 365-4155 @60
[積層セラミックコンデンサ] 0.1μF 318-1944 @27
[ツェナーダイオード] 4.7V 0.5W以上 446-8652 @10
[ショットキーバリアダイオード] 11DQ06 395-6350 @60
[ヒューズ] 500mA〜1Aぐらい 184-4974 @70
[LED]なんでもOK 247-1606 @40
[ユニバーサル基板] 2.54mmピッチの物 354-9176 @780
[ICソケット] 8pin (使わなくても可) 402-759 @15
[ICソケット] 16pin (使わなくても可) 402-771 @30

価格・品番はすべて2006.01現在
 

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MT車にエンジンスターターを取り付ける為の"N"検出回路

MT車にエンジンスターターを"安全機能を生かしたまま"取り付ける為の"N"検出回路です。
上記の回路と同じ部品を使って簡単に作れるのでついでに紹介しておきます。

AT車ではエンジンスターターを使う際、"P"を検出する事で安全を保っていますが、MT車では"P"を検出する機能が使えない為、エンジンスタートの際にギアが入っているとサイドブレーキの状態に関係なく車が走ってしまいます。

そこで、シルビア&180SXのECUには"N"時0V、"N"以外の時4.6Vの信号が出る端子があるので、その信号を変換してエンジンスターターの"P"検出信号として使ってやろうと思い、変換回路を組んでみました。

"P":パーキング  "N":ニュートラル

[回路図]
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部品表は省略します。

[ 動作実績 ]

S14後期に ユピテルVE-E3 を取り付けましたが正常に安全機能が働いています。

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PS13、S14にシフトランプを付ける


 
S14にIC1個でシフトワーニング機能を追加する回路です。
PS13にも同様の回路で使えます。
まずタコメーターを外します。
外し方はたくちゃんの書かれてる ELメーターパネル装着(S14) を参考にして下さい。
写真の水色マークの所が 回転数に比例して0V〜3Vに変化する所です。
ココから線を延ばしてメーター裏へ出します。線は1mぐらい出しました。
LEDをメーターに組込む場合はLEDの配線も裏に出します。
ついでにメーター裏から電源(IGN&アース)も取りました。

次に今回作る基板側です。単純に設定回転数以上になるとLEDが点灯するという回路の場合は↓の回路を組みましょう。ボリュームで設定回転数を変えれます。

[ 回路図 ]
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[ 説明 ]

まず、信号の変化が少ないので 4倍に増幅 してやります。
そして、その信号をボリュームで設定した基準の電圧と 比べて大きい時だけ 出力に約14Vが出力される様にします。
あとは出力にLEDやブザーを繋げば完成です。

だたし、出力出来る電流は50mAまでです、それ以上の負荷を繋ぐ場合は リレーを使いましょう。
コンデンサは電源のノイズ取りです。付けないと誤動作の可能性が高まります。
また、余ったオペアンプは誤動作しないように 処理 した方が良いです。

この回路は後半の比較回路だけを複数繋ぐ事が可能ですので、LEDを三段階に光らせたり、LED+ブザーという事も出来ます。
ヤル気になれば500rpm毎にLEDでメーターの目盛りを光らせるとか高回転時だけラジエーターに水を吹き付けたり、とか色々出来そうですね。(^^#)

[ 完成 ]
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【完成基基板の写真】
 【ブザーもつけた写真】 【夜見た時の写真】

部品表は省略します。

[ 動作実績 ]

PS13、S14後期にて正常に動きました。S14前期もたぶんいけると思います。
S15メーターには回転数に比例した電圧の取り出せる所が無いみたいです。

[ ボリュームの設定方法 ]

@ボリュームをどちらかに一杯まで回す。
A周りに民家が無い事を確認 し、エンジンをかける。
B設定したい回転数までエンジンを空吹かししてその回転数を維持する。
Cボリュームをゆっくり回し、LEDに変化がある所で止める。
Dアクセルから足を離す。
Eもう一度空吹かしさせてキチンと設定できたか確認する。
 ※多回転ボリュームを使わないと細かい調整が難しいです。(^^;)

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