タイミングベルト交換

サンプル車:KV3 サンバークラシック
(LAST UPDATE:2015.6.5)
 

タイミングベルト交換です。
スバル車のタイミングベルトは細く弱いので10万キロ以前で交換したほうがよいといわれています。
75000キロですが、ガンガンまわして走っていることもあり交換してみました。
タイミングベルト以外に、テンショナー、クランクシール、カムシール、ウォーターポンプ、ファンベルトと交換しました。
これだけ交換して部品代は1万円ほどです( ̄ー ̄) ビバ軽四!
 

使用した部品

部品名もしくは部品名

純正部品番号 価格
タイミングベルト

13160-KA160 

\2426
タイミングベルトテンショナー 13070-KA073  \1890
ファンベルト 4PK845 \1200
ウォーターポンプ 21111-KA292  \3480
クランクシール    
カムシール    
LLC   \500

価格はすべて2007.6現在&税別
 

使用した工具

工具名 備考
プラスドライバー  
マイナスドライバー 先が細いものがベスト
マーカー 目立つ色で油性のものがよい
メガネレンチ 10、12、14、17ミリ
ソケットレンチ 10、12、14、17ミリ
モンキーレンチ  
インパクトレンチ 17ミリ(クランクボルト)
潤滑浸透剤 CRC-556など
オイルストーン  
シールドラフト 径が合うエンビパイプなど
プラグレンチ 16ミリ
パーツクリーナー ブレーキクリーナー等でOK

まずはバッテリーのマイナス端子を外します。
バンは助手席の下、トラックは荷台の下にあります。
ボルトサイズは10ミリです。

外しておかないとオルタネーターに工具をかけたときにアークが・・・(爆)

エンジンフードを開けます。
プラスネジ4本で固定されています。

まずはファンベルト(ファンないけど)を外します。
オルタネーターを固定しているボルト2本(12ミリ)を緩めることでオルタネーターが上下にスライドしてテンションが緩むようになっています。

ベルトが外れました。
今後の作業で邪魔になるのでオルタネーターもブラケットから外しておいてください。

プラス線はコネクターを抜くだけ、アース線は10ミリです。

オルタネーターを外すとこんな感じです。
オルタネーターのブラケットも邪魔になるので外してしまいます。
下方向へのボルト4本と、ブラケット前後の2本のボルトを外せば外れます。
ボルトは全て12ミリです。

ジャッキアップして、運転席側リアタイヤを取り外します。
そしてリアショックを取り外します。
下側14ミリのボルト&ナット、上側17ミリのボルトで固定されています。

下側を緩めておいて、上側を外すと作業しやすいですヨ。

ショックが外れたらインナーフェンダーを外します。
ボルト3本で固定されてます。

ショックを外すとクランクプーリーとご対面です。
クランクボルトは17ミリです。

今回はインパクトレンチで緩めました。
インパクトレンチがない場合は、メガネをかけて、バネの間に挟んでセルを回すことでも緩めることができるようです。

この時点ではクランクプーリーは特に合いマークにあわせる必要はないです。

クランクプーリーが外れました。
プーラーがなくても外せます。

次にカバーを外します。
カム側を先に外して、クランク側を外します。
ボルトは全て10ミリです。
前側が3ヶ所、後ろ側が5ヶ所です。

カバーが外れたらオイルレベルゲージも丸ごと外してしまいましょう。
カバーと共締めしているボルトを外せばあとは引き抜くだけです。

カバーを2枚とも外したところです。
タイミングベルト、テンショナー、ウォーターポンプが見えます。

クランクスプロケットの合いマークを合わせます。
合いマークが真上12時の方向にくればOKです。

カムスプロケット側は合いマークがカバーの切り欠き部分と同じ位置にくるようにします。
マークがこの位置と反対の位置にある場合はクランクをもう1回転させてください。

一応外すベルトにもマーキングしておいてください。

クランクを回すのにはクランクボルトを仮付けして回すんですが、プラグがついたままだと重いのでプラグを抜いておくとラクチンです。

カムスプロケットを固定している3本のボルト(12ミリ)を緩めます。(外してはだめ)
クランクボルトを取り付け、メガネをかけて助手に持っておいて、さらにクランクスプロケットとタイミングベルトの間に何かゴムっぽいもの(工具のゴムリップ部分など)を挟み込むようにして回り止めを施しておくと共回りせずに緩めることができます。

正式にはカムロックツールという特殊工具をつかいます。

テンショナーです。
真ん中のボルト(12ミリ)を緩めると自動的にテンションがかかるようになっています。
ボルトを緩めて、テンションがかからない位置までスライドさせて再びセンターボルトを締めておきます。

カムスプロケット近くにスプリングがありますが、ベルトを外すまでは取り外さないでください。

これがテンションが緩んだ状態です。
バネが伸びきっているのが分かるでしょうか?
バネの上側のアーム部分を上にひっぱってやると簡単にスライドします。

逆にこれがテンションいっぱいの状態です。
上の写真とバネの状態が違うのが分かるでしょうか?

ベルトが外れました。

新旧ベルトの比較です。
古いベルトは山のサイド部分が全周にわたって亀裂が入っています。
結構簡単にヒビが入っているのでビックリです。
テンショナーを取り外します。
センターボルトを緩めて、バネの下側を外し、センターボルトを完全に緩めて取り外します。
テンショナーの新旧比較です。(右が新品)
特に何も違いがないですね(^^;)

クランクスプロケットを外します。
ひっぱるだけで取れます。

クランクシールを取り外します。
細いドライバーなどで外側をコジります。
絶対にクランクシャフト側をコジってはいけません。

外れました。

クランクシールの新旧比較です。
色が違うだけで特に違いが分かりません(^^;)
素材が違うのかな?!

新しいシールはクランク側がつぶれないように注意しながら入れて、適当なソケットで軽くコンコンと叩いて打ち込みます。
薄くエンジンオイルを塗っておくのを忘れずに!

こんなかんじでツラいちになればOKです。

スプロケットをつけておきます。

カムスプロケットを外します。

カバーも外します。
3本のボルトで固定されています。

クランクシール同様カムシールも取り外します。
カム側をこじらないように!
外れました。
若干オイルが漏れた形跡があります。
クランクシール同様に新しいシールを打ち込みます。
径の合うパイプなどを使うといいでしょう。
シールを打ち込む際にブローバイパイプが邪魔になるので取り外しておくといいでしょう。
遮熱板はクリップみたいなもので挟みこまれているだけなのでひっぱれば取れます。
錆びていることが多いので裏側からプラハンで叩くといいでしょう。

パイプ自体も錆ついているので潤滑浸透剤を十分に吹き付けてから取り外しましょう。
パイプはモンキーレンチで外しました。
カバーをつけます。
次にウォーターポンプを交換します。
ボルト6本を(10ミリ)外して、上側からこじると取り外せます。

2ヶ所あるポッチ部分に潤滑浸透剤を吹きかけておくといいでしょう。

オルタネーターのブラケットを取り外すのはココを上からこじるためです。
外れました。
結構錆びてます・・・・。
一度オーバーヒートさせてるのでその影響もあるのかもしれません。

一箇所だけオイルが通る穴があるので水が混ざらないように注意してください。

ポンプを外すと同時にゴム栓みたいなのが外れるのでなくさないようにしてください。

ポッチもサビていることが多いのでワイヤーブラシなどでキレイにしておきます。

接合面はガスケットの残りもあるのでオイルストーンでキレイにしておきます。
新旧比較です。
古いほうはありえないぐらい錆ですね(^^:)
ポンプブレードの形状が違います。
なんとなく新しいほうがいいように思えます(笑)
サビサビで〜す(;´Д`)
ピカピカです♪
ゴム製のパッキンに薄くエンジンオイルを塗り、間に挟んで取り付けます。
締め付けは対角に締め付けていってください。

ポッチを基準に入れていくとよいでしょう。

一発で位置が出せるようにしないとゴムパッキンがズレちゃいます。ご注意を!
ポンプとブロック等の間にあるゴム栓みたいなのをつけます。
全部で4ヶ所あります。
次にテンショナーをつけます。
このポッチにテンショナーの穴をあわせてはめ込んで、センターボルトを仮留めしてください。
テンショナースプリングをかけ、めいいっぱい上に持ち上げてください。
そしてその状態のままセンターボルトを締めこんでこの状態を維持できるようにしてください。
タイミングベルトをかけます。
カム側の合いマーク3つ(ベルト、スプロケ、カバー)が合っていることを確認します。

クランク側も同様に合いマークが合っていることを確認します。

合いマークの位置があったらゆっくりとテンショナーを張ります。

一気にバン!と緩めてしまうと張りすぎになってしまう可能性があるのであくまでジワ〜っとソォ〜っと張ってください。
張り具合は自動的に決まるので、テンショナーが動かなくなったところでセンターボルトを本締めしてください。

プラグやオルタネーター、バッテリーを元に戻します。
ファンベルトはオルタネーターを持ち上げることでテンションがかかります。
元あったワッシャーの痕を頼りにするといいでしょう。

配線類も忘れずに取り付けます。
エンジンをかける前に、LLCを補充します。
リアハッチをあけたところにある注水口からLLCを入れます。
一度あふれる手前ぐらいまで満タンにします。
満タンにしたら、スペアタイヤ前あたりにあるエア抜きバルブを開放します。

クリップとゴムキャップだけのシンプルなものです。
キャップを外すと勢いよく水が出てくるので顔にかからないように注意しましょう。(私は顔に直撃でした・・)

ラジエターキャップを締めていると水があまりでてこないので、ゴムキャップを外したらラジエターキャップを外して勢いよく水が出るのを確認しながらゴムキャップを取り付けてください。

再び注水口いっぱいまで水を入れます。

そしてエンジンをかけてしばらく放置します。
(エアコン&ヒーターはOFF)

エアが出てこなくなったらヒーターをフルホットでONにします。(風量最大)

ヒーターから暖かい風がでるようになって、かつエアが出てこない状態になるまで辛抱に待ちます。

エアが出たら適宜注水してくださいね。

エアが抜けきるまではエンジン回転が結構ハンチングします。

水漏れ等がないか、ベルトの張り具合をチェックして終了です。
外したカバーなどは元に戻しておきましょう。
分かりやすいところにタイミングベルト交換済のステッカーを貼ります。